網膜桿体視細胞ネットワークの数理モデル
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
網膜桿体視細胞に関する神経生理学的な知見に基づき,主要なイオンチャネル群,光変換機構,細胞内カルシウム機構を組み込んだリアリスティックな桿体ネットワークの2次元モデルを構築し,光応答のシミュレーションを行った.シミュレーションにおいて,強度の異なる光刺激を大小それぞれのスポット光として網膜に照射したとき,刺激の中心から離れた桿体ほど,より早く応答のピークに到達する,大きいスポットに対する電圧応答は小さなスポットに対する応答よりも大きくなる,スポットを与える面積によって応答波形のダイナミクスが異なるといった,桿体ネットワーク特有の現象が再現された.そこで,桿体の周波数特性のシミュレーション解析を行ったところ,桿体が特徴的なバンドパス特性を持つことがわかり,こうした特性によって桿体ネットワーク特有の光応答が作り出されていることがわかった.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2007-12-15
著者
関連論文
- 網膜神経節細胞のスパイクデータに対する情報量推定プロトコルの検討
- 確率的網膜神経節細胞モデルによるスパイクタイミング特性の解析
- 網膜桿体視細胞ネットワークの数理モデル
- G-012 網膜神経節細胞におけるイオンチャネルの確率論的特性とスパイク発火特性(G分野:生体情報科学)
- G-011 網膜桿体視細胞ネットワークの2次元モデル(G分野:生体情報科学)
- G-010 X型網膜神経節細胞の空間情報処理モデルに関する研究(G分野:生体情報科学)
- G-009 グリッドによる神経回路モデルのシミュレーション(G分野:生体情報科学)
- 霊長類網膜錐体モザイクの大規模数理モデル
- クラウド型神経システムモデリング・シミュレーションプラットフォームの開発
- 生理学的機構に基づいた血管内皮細胞及び平滑筋細胞の数理モデル