メキシコ僻地先住民における家族計画の実態
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概要
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メキシコ僻地先住民地区で51組の夫婦に対し,家族計画に関する聞き取り調査を行い,その実態を把握した。内容は,初めての妊娠年齢,妊娠回数,流産,死産の有無,今後希望する子どもの数,避妊の有無とした。その結果,父親では平均年齢以上のグループで未就学の者が教育歴のある者と比べて子どもの数(p<0.05),妻の妊娠回数(p<0.05),妻の流・死産回数(p<0.05)とも有意に多くなっていた。母親でも平均年齢以上のグループで,子どもの数(p<0.05)と妊娠回数(p<0.05)について未就学の者が教育歴有りに比べて有意に多くなっていた。今後,欲しい子どもの数について母親へ質問すると,わからないと答えた者が12人(35.3%),決めていると答えた者が22人(64.7%)であった。今後欲しい子どもの数を決めている者と決めていない者では,子どもの数を決めている者の年齢が父親(p<0.05),母親(p<0.05)とも有意に高く,実際の子どもの数や,妊娠回数,流産・死産回数では差がなかった。家族計画を普及するためには,自分の人生において何人の子どもを生み育てるのか考える機会を導入することが重要である。
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