MilnacipranによりQOLの改善をみた慢性疼痛の事例 : 鎮痛補助剤としてのSNRIの有用性について
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概要
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神経性疼痛は,その重症度,慢性性,鎮痛剤への抵抗性により患者および医師を悩ませている.慢性疼痛は,患者のQOLを低下させ,主治医との関係にも影響を及ぼす.今回筆者は,三環系抗うつ薬より安全性が高いmilnacipranを使用し,慢性疼痛により自室にこもり日常生活に介助を要していた高齢女性のQOLが疼痛の改善に伴い向上した症例を3例経験したので報告する.慢性疼痛の評価は,自覚所見だけでなくQOLを含めた包括的評価を行う必要があること,介護者らの他覚的評価がQOLの改善に重要な役割を果たすことを示した.Serotonine norepinephrine reuptake inhibitorは,鎮痛補助領域における有用性が独立しているとされ,精神科医はもちろんプライマリ・ケア医が,鎮痛補助剤としてmilnacipranを日常臨床で活用することにより,慢性疼痛患者のQOLが著しく改善する可能性について指摘した.
- 2008-01-01
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