3か年間貯蔵したオーチャードグラス乾草の飼科価値変化について
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概要
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牧乾草の貯蔵期間中における飼料価値変化を検討するため,1973年に出穂期のオーチャードグラス1番草(北海道在来種)を梱包乾草に調製し,木造の2階建て畜舎に保存した後,1・10・14・24・36か月目の貯蔵乾草について化学分析およびめん羊による消化試験を行った。貯蔵乾草のCWおよびADF含有率は1年間に1.56および0.48%ずつ増加することが認められたが,各成分消化率,DE,DCPおよびTDN含量について,それぞれ貯蔵月数に対する回帰分析を行い係数を検定した結果,いずれの組成についても直線回帰は適合するが,回帰係数はすべて0であった(p>0.05)。24か月目の貯蔵乾草と,'75年に無降雨・好天下で調製した乾草('73年と同じ草種・圃場・生育時期)を比較したが,DCPおよび粗蛋白質消化率を除いて両者の間に有意差が認められなかった。36か月目の貯蔵乾草のめん羊による採食量は,'75年に調製し,12か月貯蔵された乾草に劣らなかった。
- 日本草地学会の論文
- 1980-01-31
著者
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