牧草地の動態 : 第1報 造成年次・造成方法のことなる牧草地植生の動態
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概要
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牧草地植生の動態を明らかにする目的で大笹牧草地(栃木県今市)の造成年次・造成方法をことにする草地の植生調査を行なった。1.造成年次が経過すると,造成方法のちがいはほとんど認められなくなって,レッドトップ・ケンタッキーブルーグラスを優占種とする群落組成に収斂した。2.生活型組成によって草地の動きをみると,不耕起造成草地は,休眠型のPh,地下器官型のR1-3が大きい。牧草化にともなって,Phは減少するが,ケンタッキーブルーグラスやレッドトップが優占してくるだめにR1-3は大きくは減少しない。3.SDR-順位関係を通して群落組成をみると,古い草地では牧草が上位種,雑草が下位種という関係が認められ,競争による優劣関係がはっきりしていた。新しい草地も年次が経過すると,この関係が認められるようになった。4.草地の構成草種の相互関係をSDRの相関係数の系列の示す図形でみると,オーチャードグラスとレッドトップ,ペレニアルライグラスとシロクローバはそれぞれほぼ類似した相互関係を認めた。また,ケンタッキーブルーグラスはレッドトップとは対照的で,他草種に抑制的であった。
- 日本草地学会の論文
- 1974-12-25
著者
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