アジア的市場 : 市場文化論の視点からの一考察
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
この論文は市場経済のグローバル化に関わる普遍性と個別性の概念を軸として、アジアの市場を流通視点から検討する。市場を無色透明、あるいは真空とみなし、国や地域ごとの文化の違いを考慮せずに、すべて同じ類型と考えることができるのか、との問いかけをグルーバル化しているアジアの市場の特性を事例として検討した。その結果、既存社会に「組み込まれる」と見える市場経済化とは、既存社会を支えてきた制度や特性を放棄する単なる受動的過程ではなく、そこには基層社会の主体性との連続性があり、外来物を再解釈・取捨選択して受け入れる、すなわち「伝播」過程であり、外来と伝統の2つの異文化の接合である。その接合の形態を決定する主体は基層社会である。アジア市場とは、欧米的な市場概念を受け入れた普遍的な部分と、欧米市場がアジア独自の文化を持つ基層社会によって翻訳的適応をされた個別性とで構成される市場の一類型である。
- 2007-03-31
著者
関連論文
- 「言語市場」における英語(Englishes)の変容
- 「認知症の人の心理的理解 パーソン・センタード・ケアの一考察」
- ガイアナの医療サービス流通
- World Englishesにおけるintelligibilityの考察
- アジア的市場 : 市場文化論の視点からの一考察
- World Englishesにおけるintelligibilityの考察
- Suggestions for the improvement of Health Service System in Guyana
- Theoretical Analysis of Organ Transplant : A View of Market Culture Theory
- 小売業態の制度化の一考察--市場文化論の視座から
- グローバリゼーションと市場--市場文化の視点からの一考察
- 流通理論からの非営利組織の検討
- 市場文化論についての試論--市場と文化の相関を焦点として
- 流通過程での所有権瓦解
- コミュニティ・ビジネスとしての商業
- 非母語話者間のコミュニケーション言語としての英語 : 英語学習者のintelligibilityの考察
- タンボン・ヘルス・プロモーション・ホスピタルのサービス
- 国際コミュニケーション・ツールとしての「英語」
- 非母語話者間のコミュニケーション言語としての英語 : 英語学習者のintelligibilityの考察
- 学習者の「英語」使用モデルに関する考察:英語教育における母語話者英語の規範と学習者の志向