青年期および成人期における忍耐力と失敗懸念に関する研究
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概要
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大学生から老年期に至る成人男女を対象として分析した結果、失敗を恐れる気持ちや、失敗したことをくよくよ考えるといった「失敗懸念」の傾向は、男性よりも女性の方に強い傾向がみられ、発達的変化の視点からは、青年期に最も強く、加齢に伴って弱まっていく傾向がみられた。特に、男女共に中年期に失敗懸念の姿勢から脱却していく様子が窺えた。また、「忍耐強く努力する姿勢」は、大学生においてのみ性差がみられ、大学生女子の方が大学生男子より有意に強い傾向がみられたが、発達的変化の視点からは、青年期において弱く、加齢に伴って強まっていく様子が窺えた。忍耐力もまた中年期に有意な得点上昇がみられ、50代以降の世代が若い世代よりも忍耐強さがあることが示されていた。また、"脱"失敗懸念や忍耐力は、主として意欲的な生き方態度や自信感形成要因、および自尊感情や日々の充実感と関連がみられ、中年期以降のポジティブな生き方態度の背景要因になっていることが示唆された。
- 2007-03-31
著者
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