除草剤プロピザミドがクラミドモナスに与える影響
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概要
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ゴルフ場や畑で広く使用されている除草剤プロピザミドが,単細胞生物のクラミドモナスに与える影響を調べた。プロピザミドは,代表的な微小管重合阻害剤であるコルヒチンと同様に,微小管重合阻害能をもつことが報告されている。クラミドモナスでは,微小管のサブユニットであるβチューブリンが変異しコルヒチンに耐性を示す突然変異株が単離されている。本研究では,まず,濃度の異なるプロピザミドを含む培地で,クラミドモナス野生株とコルヒチン耐性株の増殖を比較し,検鏡により細胞分裂の進行状態の比較を行った。その結果,コルヒチン耐性株は,プロピザミドの細胞分裂抑制作用に耐性を示すことが明らかになった。さらに,プロピザミド耐性株の単離を試みたところ,4株の耐性株が得られた。得られたプロピザミド耐性株の性質を検討するために,検鏡により細胞分裂の進行状態を比較すると共に,プロピザミド耐性株とコルヒチン耐性株の交配実験を行った。その結果,一つの耐性株について,プロピザミド作用部位がβチューブリン上のコルヒチン耐性株と同一である可能性が示唆された。
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