十勝地方主要作物の最近六年間における反収とその変動
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概要
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十勝地方の主要作物14種について,農林省帯広統計調査事務所の調査による昭和25〜30の6年間における市町村別反収調査資料の統計学的考察から次の知識が得られた。1)反収の地域変動の小さい作物から大きいものへ並べてみると,小麦,稲黍,馬鈴薯,玉蜀黍,燕麦,蕎麦,大麦,大豆,亜麻,菜豆,小豆,碗豆,水稲,甜菜の順になり,前の方の作物は十勝全域にわたり比較的普遍的に栽培し得るが,後の作物は栽培地を選ぶ傾向がある。2)反収の年次変動の小さいもの,すなわち安定な作物から不安定な作物への順に並べてみると,碗豆,馬鈴薯,燕麦,大麦,小麦,亜麻,蕎麦,菜豆,稲黍,甜菜,玉蜀黍,大豆,小豆,水稲となり,一般に耐冷作物は温暖作物よりも安定な傾向がある。3)安定度の地域変動の小さい作物から大きいものへの順に並べると,水稲,小豆,大豆,大麦,小麦,菜豆,稲黍,玉蜀黍,馬鈴薯,蕎麦,甜菜,亜麻,碗豆,燕麦のようになる。4)各作物間の反収の相関関係を調べて,作物を次の3群に分けた。第1群(温暖作物)水稲,小豆,大豆,玉蜀黍,稲黍,菜豆,蕎麦 第2群(耐冷作物)小麦,亜麻,燕麦,甜菜 第3群(中間作物)大麦,碗豆,馬鈴薯 この第3群に属する作物は第2群の作物よりも更に安定な傾向が認められる。5)作物別に反収によつて地域を級別し,その際用いた級別値を地域ごとに総計して,十勝管内の地域を8群に分けた(32頁)。
- 帯広畜産大学の論文
- 1957-03-30
著者
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