線型問題の完全記述解法には,シンプレックス法にはない特長があり,農業経営設計に利用する場合,実用解をいくつも得られること,目的式が非線型の場合でも,ある程度の情報が得られることは,その最も有利な点である。しかし,この方法は数学的にまだ未熟であり,変数が多くなったり,係数に負値を含んだりしている時は取扱い得ない。この方法に関する数学的研究の進歩を切に望む次第である。
帯広畜産大学酪農経営学研究室