熱電効果による体表循環の研究VIII : 部位による体表循環動態の相異(2)
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概要
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1.熱電効果による体表循環測定法により,gallamine非動化,人工呼吸下のネコの耳介内面,前肢部および前額部の皮膚血流を測定し,部位による循環動態の相違について検討した。2.三部位の血流および全身血圧に対するserotonin,histamine,bradykininの影響を観察・記録した。3.耳介内面の皮膚血流はserotonin投与により減少し,histamine,bradykinin投与により血圧の下降につれて減少した。4.前肢部の皮膚血流はserotonin投与により減少し,histamine, bradykinin投与により増加した。5.前額部の皮膚血流はserotonin投与により減少し,histamine, bradykinin投与により増加した。6.前報で耳介内面にはadrenergic α型の血流減少機構の関与が大きく,前額部はadrenergic β型の血流増加機構の関与が大きく,前肢部は両者の中間的な反応を示す部位である事を報告したが,今回の実験でも,耳介内面の皮膚循環には血流減少機構の関与が大きく,ほかの二部とは明らかな違いを示した。
- 千葉大学の論文
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