小麦多条播栽培における苗立数と収量構成・倒伏要素との関係
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概要
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1.小麦農林26号を用い,条間20cmのドリル播について,m^2当り苗立数50〜750本の8段階を設け,生育経過と収量および倒伏要素を検討した。2.苗立数の増加にしたがい1株当りの生育は抑制され,乾物重では収量一定の法則に近づくが,穂数は苗立数が多いほど増加した。3.葉面積は333本以上の苗立数では伸長最盛期に最大となり,過繁茂のためその後は急激に減少する。166〜250本では伸長盛期〜出穂期に最大となり子実生産の面から優位にある。4.この葉面積に関連し収量の最高は苗立数166〜250本で,穂数増の割合に1穂粒数,千粒重の低下が少なかったことによる。5.また,111本以上の苗立数では倒伏が見られ,主稈の節間長,稈径,節間の僥みなどからm^2当り穂数550〜600本(苗立教250〜333本)程度から倒伏に対する抵抗性の劣化か著しい。6.以上の結果から多条播栽培における適正穂数は,葉面積,倒伏形質などから,m^2当リ500〜550本程度で,より安全性を見込めばm^2当り450本程度となる。この場合の苗立数は150〜200本と推定される。
- 日本作物学会の論文
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