日本の株式市場における日米格付機関の情報伝達機能の比較
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概要
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本稿は,日本で最も格付が厳しいと言われている米国系格付機関のS & P (Standard and Poor's)と日本で最も格付件数が多いR & I (Rating and Investment Information;格付投資情報センター)の2格付機関が格付を付与している東京証券取引所上場企業のうち,格付変更のある全企業を対象として,格付変更のアナウンスメント効果を検定することにより格付の情報伝達機能を検討した。格付変更日前後の関連ニュースをコントロールした上で分析した結果,S & P及びR & Iの行った格下げの情報に対し市場は統計的有意に反応し,さらに格付変更時の財務レバレッジの上げ下げによって,市場での反応は異なる。一方格上げについては,両格付機関とも有意な反応は見られなかった。またS & Pにおいて,依頼格付の格下げは,勝手格付の格下げと比較し市場により大きなインパクトをもたらしている。
- 近畿大学の論文
- 2007-03-25
著者
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