「ショパンのアンサンブルを、19世紀のサロンの響ぎで」「音楽のまち」浜松からの文化発信をめざして
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概要
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静岡文化芸術大学の室内楽演奏会1は、二〇〇六年二月二六日にアクトシティ浜松音楽工房ホール、三月一四日に東京・第一生命ホールで行われた。浜松公演は満席となり、盛況となった東京公演は後日NHK-BSで放送された。本学と浜松市楽器博物館、NPOトリトン・アーツ・ネットワーク/第一生命ホール、そして小倉貴久子ら国際的に評価された演奏家による、ユニークなプロジェクトであった。この演奏会は、一九世紀のピアノ付き合奏音楽を主要研究領域とする筆者たちの研究成果を示していた。一八三〇年代にショパンのピアノ協奏曲は、オーケストラ音楽としてだけでなくピアノ六重奏曲としても出版されていた(本学紀要、二〇〇四年)。今回の主要演目である彼の《ピアノ協奏曲第一番》ホ短調作品一-ドイツ初版(一八三三)に基づく五重奏伴奏付き-は、プレイエルが一八三〇年に製作したフォルテピアノで嶋り響いたとき、強い印象を人々に与えた。この編成でのピアノ協奏曲の、オーケストラ版とは異なる魅力が証明されたと言える。
著者
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