量子系における時間演算子の数学的解析(第8回「非平衡系の統計物理」シンポジウム,研究会報告)
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概要
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公理論的量子力学に基づいて量子系における時間演算子を解析する.時間演算子の解析の基礎として, Hilbert空間上の2つの作用素TとHがみたす, Weylの関係式に似た代数的関係式, 'T-弱'Weylの関係式,を導入する.この関係式は, Y. AharonovとD. Bohmによって, 1次元自由粒子系の時間演算子として提案された作用素T_Oと,自由ハミルトニアンH_Oとの間でもみたされる.そこで本稿ではT_Oの解析をねらって, T-弱Weylの関係式をみたす作用素TとHの一般的な解析および,それが時間演算子にもたらす結果について報告する.
- 物性研究刊行会の論文
- 2001-02-20
著者
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