自己相関関数の長時間挙動とそのAharonov-Bohm時間演算子との関係(第10回『非平衡系の統計物理』シンポジウム,研究会報告)
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概要
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Aharoiiov-Bohmの時間演算子T_0の定義域Dom(T_0)に属す状態の長時間挙動が考察される.ψ∈Dom(T_0)は‖T_0ψ‖^2<∞を意味する.まず,Dom(T_0)を含む部分空間Dom(P^<-1>)∩Dom(Q)に属す状態について,その自由粒子系における自己相関関数はt^<-2>より速く減衰することが示される.ここで,Q,Pはそれぞれ位置と運動量の演算子である.また幾つかの条件のもとで,Dom(P^<-1>)∩L^<2,s>(R) (s>3/2)に属す状態の短距離型ポテンシャル系における自己相関関数もt^<-2>より速く減衰することが示される.L^<2,s>(R)⊂Dom(Q)である.後者の事実は,波動演算子W_±が自由粒子系からポテンシャル系への変換を与える事実と,Dom(P^<-1>)∩Dom(Q)がある意味でW^*_±の不変部分空間になることから示される.
- 物性研究刊行会の論文
- 2004-09-20
著者
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