諷刺の諸法
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概要
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ジョナサン・スゥイフトは生涯に発表したほとんど全ての作品を作者不詳で通した.これは一つに当時の出版に関する法律で,時の権力に反する出版は,重罪に処せられ,時に生命の危険まであった事ばかりでなく,彼の論調が諷刺で読者の心に強い影響をもたらした事もあって,権力者をいたずらに刺激しないように考慮していたこともあった.とりわけ,彼が諷刺を駆使して批判したのは,彼の献身に報いぬ人,批判に答えぬ政策,改善の努力をしない国民であった.巧みな修辞法を駆使して,読者の心を自在に操る,強力な筆力,巧みな比喩,正鵠を射た表現は,読者を虜にしてしまう.本文は,かかる点に視点を据えて,彼の諷刺の諸法を,作品および,彼に関わりをもった事物について考察した.
- 2006-12-06
著者
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