Recombinant Interleukin 2培養末梢血リンパ球の性状

概要

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泌尿生殖器腫瘍に対するLymphokine-activated killer (以下LAK)細胞の臨床応用のための基礎的研究として,in vitroにおけるRecombinant Interleukin 2培養末梢血リンパ球(以下RIL 2培養PBL)の性状について解析し,以下の結果を得た. 1) RIL 2培養によるPBLのdoubling timeは約65時間であった.しかし,多くの場合,培養開始後15日目以降は,RIL 2添加にもかかわらず増殖が停止した.2) RIL 2培養PBLは,K562のみならず新鮮自己固型癌に対しても強い細胞障害活性を示した.3) RIL 2培養により, OKT3^+, OKT8^+, OKT9^+, OKT10^+, OKIa1^+, IL 2R^+細胞の割合が増加しOKT4^+, OKM1^+, Leu7^+, Leu11a^+細胞の割合は,不変あるいは減少傾向を示した.4) 長期RIL 2培養可能であったPBLは, OKT3^+, OKT8^+, OKIa1^+, OKT4^-, OKM1^-, Leu7^-, Leu11a^-細胞がほとんどを占め,T24に対する細胞障害活性は高値を維持していた.また,養子免疫療法の臨床応用において,十分な治療効果をあげるには,少くとも,キラー活性の強い細胞をより多くin vitroにおいて誘導することが必用である.そこで,その至適培養期間について,様々な角度から検討したところ,8日間前後が適当と考えられた.
社団法人日本泌尿器科学会の論文
1988-05-20