マウス子宮,膣と乳腺におけるエストロゲン応答遺伝子の発現解析(実験動物学)
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概要
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雌性生殖器官の機能は性ホルモンによって制御され,生殖時期により形態変化や細胞分裂が組織特異的に異なるが,その制御機構については不明である.本研究ではエストロゲンの一次応答遺伝子を調べるため,卵巣除去した成体マウスに5μg/kgの17βエストラジオール(E_2)を投与し,6時間後の子宮,膣および乳腺でDNAマイクロアレイ法による網羅的遺伝子発現解析を行った.子宮と膣では,E_2で発現増加した遺伝子のうち半数が共通していた.中でもインスリン様成長因子(Igf)の遺伝子発現は子宮と膣で増加し,IGF結合タンパク質の遺伝子発現は膣のみで増加したが,細胞増殖は子宮と膣ともに見られた.しかし,乳腺では遺伝子発現変化ならびに細胞増殖が生じなかった.これらの結果は組織特異的なE_2の作用が,E_2応答遺伝子の違いによって起こることを示唆しており,検出した遺伝子群は,E_2による組織特異的な形態変化や形態維持の制御機構を知る上で重要と考えられる.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2007-07-25
著者
-
佐藤 友美
横浜市立大学大学院理学専攻
-
井口 泰泉
岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所統合バイオサイエンスセンター
-
井口 泰泉
Dept. Biol. Yokohama City Univ.
-
井口 泰泉
横浜市立大学 大学院･国際総合科学研究科
-
小林 知博
HSP研究所
-
鈴木 敦子
山口大学大学院連合獣医学研究科
-
太田 康彦
鳥取大学農学部獣医学科実験動物学教室
-
漆谷 博志
岡崎統合バイオ
-
渡邉 肇
岡崎統合バイオ
-
井口 泰泉
岡崎統合バイオ
-
小林 知博
グラクソ(株)
-
渡邉 肇
岡崎統合バイオ:crest
-
漆谷 博志
岡崎統合バイオ:crest
-
太田 康彦
鳥取大学農学部
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