子どもの遊びにつながる環境 :事例研究の考察から
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概要
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子どもは常々、大人が思いもつかないことを遊びに取り入れ、夢中でそれに没頭している。それは幼児期の特性であり、「環境による教育」「遊びを通して総合的に行うものとする」という幼稚園教育の基本でもある。 しかし、昨今の幼児を取り巻く環境の変化によって、必ずしも子どもが夢中になって遊びたくなる環境が身近にあるとは限らないのが現状である。そこで、幼稚園での子どもの遊びが何をきっかけに始まり、どのように展開していくのかを分析し、省察した。そこには身近な環境を取り入れ、生き生きと遊ぶこどものすがたがあった。幼稚園での様々な環境をきっかけに始まった「園庭での遊び」「動植物とかかわる遊び」「お話を取り入れた遊び」の実践事例を取り上げ、遊びにつながった要因、遊びを構成している幼児の実態と育ち、遊びが展開する過程での保育者の役割などを視点に考察した。子どもの遊びには、幼児期の育ちや学びがその中に見えており、環境に目をむけ、環境を取り入れる保育者の視点が、子どもの遊びを豊かにする大きな要因となる。環境に潜む遊びのきっかけが、幼児が没頭する遊びにつながるには、子どもとともに五感を研ぎ澄ませて環境にかかわる人的環境としての保育者の役割が重要である。
- 奈良佐保短期大学の論文
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