南九州におけるソルガムの生育障害に関する研究 : 2.土壌処理および障害株の移植が障害の発生に及ぼす影響
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概要
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鹿児島・宮崎両県の畑地帯で発生しているソルガムの生育障害について,本報では生育障害に及ぼす微生物の影響について調査した。その結果,連作による根の腐敗は微生物によるものであり,また生育障害は土壌消毒により回避されることから,土壌微生物も生育障害に関与していると考えられる。しかしながら,障害が発生した土壌をクロールピクリン消毒して障害の発生をなくしても,無処理の障害発生土壌やソルガム未作付け土壌を混和すると,再度障害が発生した。また障害が発生した株を未作付け土壌に移植すると生育が回復した。このことから,障害発生土壌には土壌微生物以外の要因が存在し,これが生育障害の主因と推定された。生育障害は連作により発生するため,ソルガムの栽培により土中にもたらされた物質の作用と土壌微生物の相互作用により発生する連作障害の可能性が示唆された。
- 1996-10-31
著者
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