ローズグラス2倍体集団における農業形質の遺伝的変異と形質間相関
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概要
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今後のローズグラス育種を進めるに当たっての指針とするために,ローズグラス2倍体集団における農業的形質の変異,これらの広義の遺伝率及びこれらの農業形質間の相関を調べた。個体植え区の3番草草丈を除いて,条播区及び個体植え区とも調査したすべての形質において集団間で有意な差異が認められた。広義の遺伝率は,条播区における春の草勢と全生草収量,及び個体植え区における穂数・ストロン数・草型・出穂個体率・全生草収量において,比較的高い値を示した。全生草収量は,条播区における春の草勢と2番草及び3番草の生草収量,並びに個体植え区における2番草及び3番草の生草収量と有意な正の高い相関が認められたが,穂数・出穂個体率とは有意な負の相間関係がみられた。以上の結果から,ローズグラス2倍体集団において,春の草勢及び全生草収量の改良は今後も可能であり,2番草生草収量を多収性系統の育成のための選抜指標として利用できることが明らかになった。
- 日本草地学会の論文
- 2004-04-15
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