カニ類における配偶行動と繁殖戦略・性淘汰・捕食-被食関係
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
カニ類の配偶行動についての生態学的研究は、まず主に水産重要種を含む海生のグループで行われたが、行動生態学の興隆とほぼ時を同じくして陸生・半陸生のグループで盛んになった。特に干潟に高密度で棲息するスナガニ科には行動生態学の実証的研究に適した特徴を幾つも持つものが多く、配偶行動や繁殖戦略に関連した研究が数多く行われている。シオマネキ属を含むスナガニ科の配偶行動は変異に富み、代替交尾戦術の頻度や雄間競争・雌の配偶者選択の程度が、空時的にまたエサ条件や捕食のリスクに反応して変化することが示されている。本稿ではカニ類の配偶行動および生態学的に関連の深い分野について最近の動向をまとめ、今後の展望を述べる。
- 2007-03-31
著者
関連論文
- 加水分解酵素活性を用いた日本各地の干潟底泥の有機物分解機能評価
- 干潟生態系のレストレーションに際しての生態系機能評価(生態系のレストレーション))
- 和歌山県有田川河口における『干潟生物の市民調査』の実施
- 和歌山市の干潟に棲息するカニ類5種における二生吸虫類被嚢幼虫の寄生状況
- 千葉県の東京湾沿岸部と和歌山県和歌川河口干潟で得られたコメツキガニに寄生するMicrophallidae(扁形動物門:吸虫綱)の被嚢幼虫について
- 南西諸島のコメツキガニに寄生するMaritrema属(吸虫綱:Microphallidae)の被嚢幼虫3種について
- 福岡市東部沿岸産チゴガニに寄生するMicrophalloides japonicusの被嚢幼虫(吸虫綱:Microphallidae)
- マクロベントス相における種の豊富さ, 現存量, 多様度指数, 絶滅危惧種を用いた干潟の評価
- 和歌川河口干潟におけるチュウシャクシギNumenius phaeopusの採餌行動
- 和歌川河口干潟におけるヤドカリ類3種の夏期の分布と性比, 体サイズ
- カニ類における配偶行動と繁殖戦略・性淘汰・捕食-被食関係
- 和歌川・有田川河口干潟に棲息する貴重な生きものたちと干潟をとりまく状況
- 自由集会「生物多様性科学の統合をめざして」に参加して(生物多様性科学の統合をめざして)
- 寄生虫と種の豊富さ : コメツキガニとホソウミニナ,吸虫の関係
- 寄生虫と種の豊富さ : コメツキガニとホソウミニナ,吸虫の関係
- 和歌川河口域における汽水性希少巻貝ワカウラツボ個体群の変動 : 2000-2010年
- 和歌山県有田川河口干潟におけるマクロベントス相の市民参加型調査-2010年および2011年の結果報告
- Population fluctuations of the endangered brackish-water snail Iravadia (Fairbankia) sakaguchii (Gastropoda, Iravadiidae) from 2000 to 2010 in the Waka River Estuary, middle Japan