プライマリケアにおける産後うつ病のスクリーニングシステムについて(周産期から母子へのメンタルヘルス・サポート-第47回日本母性衛生学会学術集会シンポジウム〔1〕より-)

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概要

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目的:プライマリケアにおけるエディンバラ産後うつ病自己質問票(EPDS)を用いた産後うつ病のスクリーニング・システムとEPDSの信頼性・妥当性を検討するために,三重県の共同調査を実施した。方法:妊娠後期に産科医療機関でエントリされた108名を産後1ヵ月および3ヵ月後の時点で構造化面接(SCID-PND)による精神科診断を行った。結果:産後3ヵ月以内の産後うつ病女性の有病率は4.3%であり,産後3〜6ヵ月間では5.3%であり,分娩後6ヵ月の期間有病率は9.6%であった。また,プライマリケアにおけるEPDSの信頼性は産後1ヵ月検診時および3ヵ月時点でも高く,区分点の妥当性については従来の病院基盤の9/8という区分点よりも高い値でも有用であった。考察:2段階方式のスクリーニング方法を活用すれば,産後1ヵ月検診前後に発病する産後うつ病の早期発病群のみならず産後3〜6ヵ月後に発病する後発群が容易に検出できることが示唆された。

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