語頭有声破裂音におけるVOTの地域差と世代差 : 東北から関東の分析
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概要
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本研究は語頭有声破裂音のVOTに注目し東北から関東にかけての地域,また話者の生年との関係を分析した。資料は1986〜88にかけて全国統一的に収集された録音資料を用いた。その結果東北と関東の間で大きな地域差が見られ,東北では話者の世代(生年)に関わらずほとんどの場合VOT値がプラスの値をとること,一方関東では世代差がみられ,生年の遅い話者ほどプラスの値をとる割合が高いことを明らかにし,さらに北関東(茨城・栃木)内を詳細に検討することによりここに見られる東北・関東間の境界が,先行研究で指摘されてきた東北的な音声音韻に関する現象の境界とほぼ一致することを指摘した。
- 日本語学会の論文
- 2006-04-01
著者
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