「鳳だんじり祭り」の概要と課題 : 伝統的祭礼の近代化と地域組織の変容
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿の目的は,堺市鳳地区のだんじり祭りに関するデータベースを作成し,今後の同地域・祭礼研究の礎とすることである。祭礼を通じた地域構造の解明を課題として研究に着手したが,初年度の調査でこの地域と祭に関する先行研究が皆無であるばかりか,基本的なドキュメントデータすらもほとんど存在しないことが判明した。したがって,今後研究を進めて行くための基点の作成を目的に,聞き取りと観察を中心に同祭礼・地区の概要をまとめたのが本稿である。 祭礼の詳細や運営,地区の特性などを項目ごとに整理したが,紙数の問題もあり,インデックスを網羅的にすることを重視して各項目の記述は最低限のものにおさえてある。また,最後に現段階での研究の方針をまとめている。岸和田だんじり祭りの影響を受けて変化しつつある祭礼と,いまだ未分化な状態にある祭礼組織と自治会組織の問題の2点が今後の研究課題となるだろう。
- 大阪樟蔭女子大学の論文
- 2007-01-31
著者
関連論文
- 文化圏的視点による祭礼研究の可能性 : 堺市鳳だんじり祭りの事例から
- 宗教社会学の会編, 『宗教を理解すること』, 創元社, 2007年4月刊, B6判, 250頁, 1,800円+税(書評とリプライ)
- 「鳳だんじり祭り」の概要と課題 : 伝統的祭礼の近代化と地域組織の変容
- デュルケームの社会学方法論における象徴主義の問題
- 「社会形態学」から「儀礼論」へ : デュルケーム社会理論の変遷