水球選手における競技中の視力矯正方法に関する研究 : コンタクトレンズ使用からみた年代別比較

概要

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本研究では,中学生・高校生・大学生・社会人の異なる年代の男子水球選手を対象に,水球競技におけるコンタクトレンズ使用の実態および意識調査を行い,各年代の特徴を検討した.その結果,以下の知見を得た.1)日常生活で視力矯正を行っている選手は全体の43.38%,水中矯正を行なっている選手は30.14%を示した.また,日常矯正者に対する水中矯正者の割合は69.23%であった.2)中学選手の日常矯正者に対する水中矯正者の割合は43.08%と有意に低い値を示した.中学選手は日常矯正方法として眼鏡を用いる割合が高いため,水球競技の矯正方法がコンタクトレンズのみに限られていることが低値を示した主な要因であると推察された.3)水中矯正に使用するコンタクトレンズの種類は,全ての群において使い捨てコンタクトレンズが高い値を示した.4)水中矯正者の眼障害の発症率は,日常生活のみ視力矯正を行っている選手および視力矯正を全く行っていない選手と比較して高い値を示した.以上のことから,中学選手における水中矯正に問題点のあることが示唆された.また,水中矯正者に眼障害の発症率が高いことも含めると,今後の競技現場における対応策の確立が望まれる.
日本体力医学会の論文
2007-02-01