ササユリ自生系統間の交雑親和性と交雑後代の開花特性(育種・遺伝資源)
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概要
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38箇所の自生地から収集したササユリとその栄養繁殖個体を自然集団を反映する系統(自生系統)と見なし交雑親和性を調べた.その結果,いずれの自生系統も自家親和性は低いが,同じ自生地から得た母球を異にする系統間の交配では交雑親和性が高かった.自生地を異にする自生系統間の交配では,九州地方および四国地方東部に由来の自生系統と,四国地方東部に自生する変種ジンリョウユリはその他の地域の自生系統と交雑親和性が著しく低いことが明らかになった.交雑試験で得られた種子を無菌培養して得た小球を3年間栽培したところ,近畿地方南部の系統内交配に由来する実生1個体が栽培1年目で開花した.また,胚珠親に近畿地方南部,花粉親に四国地方東部の系統を用いた交配で得られた後代実生に多花性を示す傾向が認められた.開花の早晩性については,交配親の早晩性を量的に受け継いだ.
- 園芸学会の論文
- 2007-01-15
著者
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