妊婦のアレルギーと食習慣に関する研究 : 妊娠届時の実態調査
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概要
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本研究は,妊婦の食習慣の実態を把握し,妊婦のアレルギーとの関連を明らかにすることを目的とした。2003年10月〜2004年10月に,岡山県A市保健センターで妊娠届をした妊婦420人に,自作質問紙を用いて調査を行った。350人から無記名の回答を得て(回収率;83.3%),そのうち,双胎の7人を除いた343人を分析対象とした。アレルギーと診断されたことがある妊婦は,66人(19.2%)であった。アレルギーの有無との関連は,体格(「妊娠月数別Kaup指数簡易表」によるBody Mass Index (BMI)評価) (p=0.011),健康レベル(p=0.05)が有意であった。喫煙,食習慣「判定スコア」との関連は有意ではなかったが,アレルギーのある妊婦は「間食」の摂取頻度が高く,「緑黄色野菜」の摂取傾向に違いがあった。妊婦の体格は,食習慣「判定スコア」と関連があり(p=0.012),「やせ」の妊婦の約65%は,食習慣が「少し悪い」か「悪い」という実態が明らかになった。妊婦のアレルギーの一次予防として,科学的根拠に基づいた栄養の観点から,栄養バランスの適正化をはかることが優先されるべき課題である。
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