言説分析による芸術展示デザインのパレルゴン析出の試み : 芸術系大学作品展「Art Univ.」を事例として
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概要
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本研究はキャンパスプラザ京都で2002・2003年両年度に開催された芸術系大学学生作品展を事例とする、芸術展示デザインのパレルゴン析出の試みである。研究は形態分析・深層分析を併用するものである。分析ではアンケート自由回答を総休として扱い、個々人の資質に帰さない普遍的な分析結果を求めている。統計学を援用する形態分析からは、1)この展覧会の規模と演示のカテゴリーにおいて不満が強いことが示された。次に精神分析学を援用する深層分析からは、2)この研究事例におけるデザインのパレルゴンのひとつとして結界が析出された。3)このパレルゴンは展示するものに論理的にさし向けられる、他者の無意識的な言説によって画定されるものであることが分かった。そして両年度における結界を巡る言説意味内容の考察から、4)このパレルゴンは他者の無意識的な言説の意味内容が論理的・無矛盾であれば、その意味内容とは関係なく画定される可能性が示された。
- 日本デザイン学会の論文
- 2006-11-30
著者
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