芸術展示における展示する側および展示を見る側の無意識的価値のある量的比率関係について
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概要
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本研究は芸術展示における誤読に着目する。分析対象の展示における展示する側および展示を見る側の二者による誤読に着目し分析することで、二者の間に生起する関係を明らかにする。分析対象の展示では経済学にいう交換がなされた。経済学の知見によれば、二者の間で価値がある量的比率関係をもつとき交換が成立する。したがって、分析対象の展示では、二者の間で価値が何らかの量的比率関係をもつと考えられる。ところが、分析対象の目に見える次元において、二者の間で価値に量的比率関係は析出されない。一方、目に見えない次元において、展示対象に関わる側つまりデザイン学領野による時間の切り上げ機能が析出される。この機能は、目に見えない次元において二者の間で価値にある量的比率関係がもたらされることを証する機能である。したがって、分析対象において交換が成立するのは、目に見えない次元において、二者の間で価値がある量的比率関係をもつからであることが証される。
- 2010-07-31
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