中脳腹側部由来神経前駆細胞の正常成体ラットの片側線条体への移植後における生存率の変化(解剖学)

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概要

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神経細胞移植は,神経変性障害に対する最も期待できる治療法の一つである.しかし,胎仔ドーパミン(DA)ニューロンの移植後の生存率は低く,多くの動物モデルで2〜20%である.本研究では,DAニューロンの生存率を増大させる手法を検討するため,胎齢13.5日の中脳腹側部(VM)の神経前駆細胞を正常成体ラットの左側線条体に移植し,その生存率の変化を明らかにしようと試みた.生存率の変化は,VM由来神経前駆細胞のチロシンヒドロキシラーゼ(TH)の発現を,免疫組織化学法およびウェスタンブロット法で解析することにより行った.TH免疫染色は,移植したVM細胞が,移植後3週で成熟したTH陽性細胞に発達し,4週でその数はピークを迎え,5および6週では移植細胞の変性に伴って次第に減少することを示した.ウェスタンブロット法も,THタンパク質が移植後4週で最大となることを示した.本結果は,移植したVM由来のTH陽性細胞の生存率のピークが,移植後ほぼ4週であることを示唆した.
2007-01-25

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