大学生の肥痩意識と体格
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概要
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昭和54年度横浜商科大学2年生男子144名を対象とした調査結果に基き,大学生の肥痩意識を現実の体格と関連づけて分析して得たところを以下に要約する。(1)自己の体格について肥痩の五段階評価させたところ,自分を肥っている方であると意識する者,普通であるとする者,痩せている方に評価する者の割合は,ほぼ同じであったが,その中で,強く肥・痩を意識している者は少なかった。(2)これらの肥痩意識と現実の体格の間には多少のズレが認められるが,肥満度20%を越えると全員が自分を肥っている方だと意識し,逆に肥満度-10%以下になると全員が痩せている方に自分を評価していた。(3)自己の体格について,「やや肥っている」・「普通」・「やや痩せている」と意識している者は標本全体の約80%に当たるが,これら大部分の学生が抱いている普通ないし標準的な体格は,大づかみに言って,身長に対する体重の回帰直線,Y=0.75X-67.28で表わしうる。これは,標準体重と比べて,身長の低い方でやや「細め」,高い方でやや「太め」の感を受けるものと言えよう。(4)肥痩意識と肥満度分布にみるズレには,体格に関するこのような"標準"意識,並びに"標準幅"を狭く限定する傾向が作用しているものと思われる。(5)肥満を強く意識している者が望んでいる体重は,そうでない者が抱く標準的体重よりもかなり重く,平均的には4〜5kg上回っている。概して,肥および痩を強く意識している者は,そうでない者とやや異なる肥痩および体格意識を持つ傾向があると思われる。
- 横浜商科大学の論文
- 1979-12-20
著者
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