後入先出法の系譜
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿は後入先出法に三つの起源があることを明らかにする。先ず,石油業をとりあげて,それが払出原価に主眼をおく後入先出法であること示した。次いで,非鉄金属業,綿紡績業,製粉業,製紙業,皮革工業を取り上げて,棚卸計算法による後入先出法があることを述べた。さらに,小売業について,小売棚卸法に由来する後入先出法を論じた。いずれも後入先出法には違いないが,それぞれ性格を異にする。業種による棚卸資産の性格の違いにもよるが,払出原価に力点をおくか,棚卸高が重要か,また売価が大事かによって後入先出法は異なるのである。
- 近畿大学の論文
- 2005-12-30