EIAとRIAにより測定した牛の血液中および乳汁中progesterone濃度
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概要
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分娩前後の乳牛から血液と乳汁(全乳と脱脂乳)を毎日採取し, EIAおよびRIAにより測定したP濃度を超音波断層装置により観察した卵巣所見と比較した.EIAでは測定に要した時間は1.5〜3.0時間と短く, 特にマイクロタイタープレートを固相としたOvucheck EIAキットは操作も簡便であった.分娩後の乳牛における全乳中P濃度は血漿中のP濃度より高く, 逆に脱脂乳中のP濃度は最も低かった.分娩後の卵巣所見は血漿中および全乳中のP濃度によく反映され, Ovucheck EIAキットとRIAとの間には有意(P<0.01)な相関関係(r=0.806〜0.918)が認められた.しかし, ビーズを固相としたPregtestでは分娩後10日目頃まで機能性黄体が見られないにもかかわらず脱脂乳のP濃度が高く, また血漿中P濃度もOvucheckやRIAに比べ変動した.Ovucheck EIAキットによる全乳中のP濃度の測定は, 採材が容易で測定も簡便かつ正確なことから, 臨床上非常に有用である.
- 鹿児島大学の論文
- 1993-03-31
著者
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