乳牛における飼養条件とビタミンAの添加効果
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概要
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牧草の生育ステージや収穫・調製方法が粗飼料中のβカロチン含量に及ぼす影響を検討するとともに, 粗飼料中のβカロチン含量が高い場合と低い場合でのビタミンA製剤の添加が分娩前後の乳牛に及ぼす影響を検討した.その結果, 牧草中のβカロチン含量は, 1番や2番草では生育ステージが進むに従いほぼ直線的に減少した.また, 粗飼料中のβカロチン含量は低水分サイレージや乾草の調製過程で大きく減少し, 刈り取り後の日数を自然対数とする2次曲線で表され, さらに調製後の発酵および貯蔵中にもβカロチン含量は低下した.乳牛では, 給与飼料中のβカロチン含量やビタミンA製剤の添加の有無にかかわらず分娩前2週から分娩後1週にかけ血液中のビタミンA濃度が減少した.しかし, 高βカロチン飼料を給与している乳牛では, 生乳中のビタミンAとβカロチン濃度は低βカロチン飼料給与牛より高く, また低βカロチン飼料給与牛ではビタミンA製剤の添加により, 生乳中のビタミンA濃度が無添加の対照区より高く, 体細胞数や新規感染分房数は少ない傾向にあった.
- 鹿児島大学の論文
- 1992-03-30
著者
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