暖地における水稲生育に及ぼす灌漑水温の影響 : 第3報 根の発育に及ぼす低水温の影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
水稲の根の発育に及ぼす低水温(最高24〜27℃)(掛流区)の影響を生育時期別に調査し, これを対照区(最高28〜30℃)と対比した.根は新根(未だ分枝しない白色根), 褐色根(多数分枝が見られ, また生育後期はやや褪色した), 黒色根(生育後期には半透白蝋状の腐根を含む)の三段階に分類した.主として幼穂発育期前半において, 新根の根数並全根数に対する割合及び根重は掛流区が大であつた.また幼穂発育期後半に掛流区において根腐れの進行が遅れることを認めた.次に各根について呼吸量を測定した所区間差は認められなかつたが, 両区を通じ新根は幼穂形成期以後一時呼吸量を増し, 褐色根は最高分蘗期より出穂期迄変化なく, 黒色根は最高分蘗期以後漸減する傾向が見られ, かつ各根の呼吸量には段階差が認められた.
- 1955-11-30
著者
関連論文
- 作物葉生長自動測定装置及び水温制御装置の試作研究 : いね科作物葉の伸長に着目して
- 暖地における水稲生育に及ぼす灌漑水温の影響 : 第3報 根の発育に及ぼす低水温の影響
- 暖地における畦間灌漑と水稲生育との関係 : II.早植栽培におけるIR8,農林18号の生育に及ぽす畦間掛流し灌漑の影響
- 暖地における畦間灌漑と水稲生育との関係 : I.畦間灌漑法の差異がIR8の生育に及ぼす影響
- 暖地における水稲生育に及ぼす灌漑水温の影響 : 第2報 低水温に伴う稲体有機成分の消長