家庭科における住宅問題・住宅政策学習に関する基礎的研究 : 教育・福祉系学生の住意識からみる学習の可能性

概要

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本研究の目的は,高等学校家庭科における住居学習の可能性とその実現のための課題を探るものである。調査方法として,高校家庭科における住居学習について,大学,短大および専門学校の学生に意識調査を実施した。そのことを適して,高等学校家庭科での住宅問題・住宅政策学習についての,彼らの興味や関心を把握することとした。学生たちが将来自立した生活を営める市民となるためには,住宅問題に関する基礎的学習を家庭科で学ぶことは重要な課題だと思われる。調査結果によると,家庭科およびそこでの住居学習を重要視する意識傾向がみられた。また住居学習そのものへの興味も同傾向であった。このことから高等学校家庭科における住居学習の要求は潜在的にあると考えられた。また,住居学習で学ぶ内容としては,生活に役立つ実用的な内容に対する支持が高く,住宅問題や住宅政策のような社会的問題には学生達の関心が低かった。しかし個別には,住宅問題に高い関心を示していることも確認できた。また,住居への関心や内容は所属する学校種により異なっており,それは将来の職業の専門性にも関わっているとみられる。今後の課題としては,高校生が住居学習に興味を持つための教材開発の必要性があげられる。特に,学生が住宅問題や住宅政策に関心を持つような動機付けは何かを明らかにすることは,高等学校家庭科教育の重要な課題になってきていると考えている。
2006-02-28

家庭科における住宅問題・住宅政策学習に関する基礎的研究 : 教育・福祉系学生の住意識からみる学習の可能性

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