医事紛争解決の迅速化について
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概要
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医療過誤訴訟は,日本においても近年増加しており,特にその訴訟期間が長期化している。この現象は様々な弊害を来している。患者にとってはその救済が遅れるばかりでなく,一部の者は長い訴訟の後,何の救済をも得ることが出来ない。一方医師にとっても例え勝訴しても訴訟だけで大きな負担をうけ医療に対する抑止力をうける。この抑止力は事故予防という面では正当なものであるが,それがあまり大きいと萎縮医療の原因となる。社会保障理念に基づくno-fault compensation systemはそれらの不法行為訴訟に基づく賠償制度の短所を克服するものとして考察の価値がある。ここではニュージーランド,スウェーデン,フィンランドの制度につき通覧した。この問題にたいする迅速な対応が望まれる。
- 1991-04-20
著者
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