動物の生殖系列分化の高次調節に関与する遺伝子の解析(研究科分,平成15年度麻布大学公的研究助成金事業研究成果報告)
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概要
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脊椎動物の生殖制御に関与する遺伝子を探索するため,有性生殖および雌性生殖をするギンブナ(Carassius auratus langsdorfi)を実験材料として,ディファレンシャルディスプレイ法により各卵巣に発現する遺伝子を比較した。その結果,生殖制御に関与する1つの候補遺伝子断片であるKD16を得た。このKD16には少なくとも5つの対立遺伝子があり,対立遺伝子特異的なプライマーによるRT-PCR法およびRT-PCR-RFLP法により,有性生殖と雌性生殖の卵巣の間では,それらの発現パターンが異なっていることがわかった。また,KD16遺伝子の発現は卵巣特異的であると思われた。さらに,5'RACE法によりKD16遺伝子のcDNA(約1.7kb)の全長を決定し,相同性検索を行ったところ,RINGドメインとB-boxドメインをもつTRIM(Tripartite motif protein family)と呼ばれる一群のタンパク質の一つと考えられた。
- 麻布大学の論文
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