東京都における若年者救急活動の時間構造 : 急病と一般負傷に関する調査
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概要
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本研究では,東京消防庁の救急車が平成9〜15年の7年間に医療機関へ搬送した0〜19歳の利用者の要請理由や利用時間の特徴を明らかにすることを目的に,平日に搬送され,かつ活動内容が急病・一般負傷であった166,768人を対象に検討をおこなった。主要な出動理由は,けいれん(19.8%),発熱(15.1%),疼痛(13.6%),転倒(10.2%),墜落・転落(5.6%)であった。年齢区分別の時間的推移は,0〜2歳では,けいれん・発熱が全体の50.1%を占め,この2要因は16時以降に増加がみられた。3〜5歳では,けいれん(24.9%)が10〜16時と17〜21時に二峰性に増加した。6〜14歳では,転倒,墜落・転倒が67.2%で12〜18時に集中した。15〜19歳では,疼痛が29.0%で,7〜9時に集中した。発熱などの応急手当の普及,家庭・学校での事故予防,重症度に合わせた救急車の出動・調整などが必要と考えられる。
- 2006-08-25
著者
-
田中 秀治
国士舘大学体育学部救急医学
-
田中 秀治
国士舘大学 スポーツ医科学科救急医学
-
伊藤 挙
国士舘大学大学院
-
窪山 泉
国士舘大学大学院スポーツ・システム研究科
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阪 聡
東京消防庁日野消防署:国士舘大学大学院スポーツシステム研究科
-
田中 秀治
国士舘大学大学院スポーツシステム研究科
-
伊藤 挙
国士舘大学大学院スポーツ・システム研究科
-
田中 秀治
国士舘大学 大学院救急救命システムコース
-
田中 秀治
国士舘大学
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