貨幣需要関数の安定性について
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概要
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貨幣需要関数の安定性は貨幣から実物変数に影響するか否かを知る上で大変重要である。本稿では,時系列分析を用いて,貨幣需要関数の安定性を分析した。推計期間は,{1973:1-2004:4}であり,Chow検定を用いて,推計期間の中に,構造変化が存在するかどうか検定して,その結果で,推計期間を{1973:1-92:4}と{93:1-2004:4}に分割した。全期間{1973:1-2004:4}および前半{1973:1-92:4}では,安定的な貨幣需要関数が存在するが,「量的緩和政策」を含む期間{93:1-2004:4}の場合,安定的な貨幣需要関数が存在しないと考えられる。そして,共和分関係が存在する場合には,誤差修正モデル(ECMモデル)を推計し,さらに,共和分分析とグレンジャーの因果関係は整合的であった。
- 愛知学院大学の論文
- 2006-03-30