体脂肪率の季節変動とその性差および地域差
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
8年間にわたり夏休みと学年末を除く各月、体脂肪率測定のみを行い、とくに教育介入を行わなかった学生集団について、体脂肪率の月別変化を、性別、地域別、年次別に比較し、季節変動の実態を明らかにすること、および体脂肪率の季節変動の適正範囲を探ることを目的とした。東京地域および岡山地域の2地域の専門学校または大学に通学する19歳〜29歳の男女学生765名が対象である。体脂肪率はBIA法により、食後3時間経過後測定した。東京の男女間の系列相関係数は、0.96で有意(p<0.01)であり季節変動の傾向には性差が認められなかった。岡山は季節変動の傾向には性差が認められた。夏期と冬期の群集合比較では、東京は男女とも有意に冬期>夏期であったが、岡山は、夏期と冬期間の差異は有意ではなかった。男性については月別変化に東京と岡山間に地域差があるとはいえなかった。女性については、岡山は東京よりも体脂肪率増加時期が遅れるというタイムラグが認められた。岡山地域男性は年度間に有意な相関はなかったが、東京男女、岡山女性では有意な相関があった。以上の季節変動から、東京地域男性は、夏期は12.4%〜20%、冬期は14%〜22.4%が許容できる幅であり、東京地域女性は、夏期は15.8%〜24%、冬期は17%〜25.3%が許容できる幅と推定された。
- くらしき作陽大学の論文
- 2005-12-28
著者
関連論文
- 若年女性の身体意識と体脂肪率および栄養摂取量との関係からみた栄養教育の方向性に関する一考察
- 体脂肪率の季節変動とその性差および地域差
- 教育介入を行った若年女性の体脂肪率変化は何に支配されるか
- 看護婦の勤務体制を中心とした食生活に関する要因分析
- 食品のエネルギー量に関する計量教育効果の検討
- 肥満の履歴と食行動パターン
- 若年者におけるウェイトコントロールのための教育的試み 第6報 : ボディーイメージや食行動の変化について
- 家庭における調理器具の所有と使用状況について
- ライフステージ別にみた食品購入状況の研究
- 若年者における体脂肪の変化について : 第2報 ボディー・イメージ及び食行動との関連
- 若年者における体脂肪の変化について : 体脂肪率変化の実態と各種指標の検討
- 高齢者の日常生活における歩数に関する検討(資料)
- 献立タイプ分類体系とそのコンピュ-タ・プログラムの開発--標準化した操作による食事傾向の把握のために
- 健康食品等の購入と健康観および健康法に関する研究
- 健康食品等の購入と入手動機に関する研究(資料)
- 健康食品等の購入と栄養摂取量に関する研究
- 保健学の系譜と展望 (女子栄養大学創立50周年記念号)
- 保健学の系譜と展望 (女子栄養大学創立50周年記念号)
- 栄養指導の情報科学的一考察
- 食料費消費パタ-ンと死亡構造の地域差に関する一考察
- 特定保健指導における管理栄養士の役割 (特集 特定健診・特定保健指導の実際)
- 味覚からみた嗜好と食育 (特集 おいしい食卓)
- 食行動変容段階と食生活改善に関する消費者ニーズとの関連のWebアンケートによる検討
- 栄養素の補足条件下における運動負荷が若年女子の骨密度に及ぼす効果
- 成人病死亡と栄養の関係についての統計的決定理論による解析
- 中学保健教科書における栄養に関する計量言語学的研究
- 栄養クリニックの保健学的背景 (栄養クリニックの現状と将来)
- 栄養クリニックの保健学的背景 (栄養クリニックの現状と将来)
- 食事摂取基準について考える
- 職域における20代・30代男女の血清脂質と食を中心とした日常生活習慣との関係
- タイ国チェンマイ県農村部における妊婦または乳幼児のいる世帯の食品摂取パタ-ン及び栄養摂取量の解析
- 施設における老人の食事について--多因子情報路解析による検討
- 食事調査の自己申告と心理的要因 : 栄養アセスメント能力向上のための効果的な教育介入について考える
- 高血圧症の多い山村部中高年住民における味覚傾向の把握と栄養教育方法の検討