しつけと虐待の狭間 : 子育て講座に参加した母親へのアンケート調査を通して
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概要
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「しつけと虐待の狭間」を考える第一段階として,I市の「子育て講座」に参加した母親107名を対象に,しつけとしての体罰はどこまでなら許容できるのか,さらに母親達の養育態度としつけとの関係を知るためにアンケート調査を行った。その結果,(1)母親の多くは,体罰についてダメージの少ない身体の部位(背中・尻)ならばしつけとして許容できるが,腹・顔などについては不可であると考えていた。(2)叩き方については,手のひらで軽く叩くならば許容範囲と考えていた。(3)子どもの態度と体罰の関係については,泣いたりぐずったりした時,また自分の子どもが他の子どもに対して暴力行為に及んだ時に体罰を与えている傾向があった。(4)日常の場面と体罰については,食事および他の子どもと遊んでいる時に多くみられた。(5)母親の3つの傾向からみると,統制的・責任回避的群の母親ほど体罰を行う傾向が強い。(6)家族の協力が得られている場合,子どもに対する母親の体罰が少ないかということについて,今回の調査では逆の結果であった。
- 日本母性衛生学会の論文
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