女子短大生の4基本味に対する味覚感受性
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概要
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女子短大生の鼓索神経支配領域の舌における味覚検査を甘味,塩味,酸味および苦味の4基本味について,濾紙ディスク法により行った。1)味の感受性は,これまでにもいわれているように個人差が大きいことが確認できた。2)味覚感度は,すべての測定部位を平均すると約86%の人が正常域にあった。味質別に比較すると,塩味に対しては約91%の人が正常域にあり,次いで,苦味が90%,甘味が88%,酸味が78%の順であった。一方,高度の味覚低下者は,すべての部位を平均すると約5%を占めた。味質別に比較すると,酸味が10.3%で高度の味覚低下者が最も多く,塩味が4.3%,苦味が3.4%,甘味が2.6%の順であった。3)舌尖部では,4味質に対する味覚感受性に有意差はみられなかった。しかし,舌縁部では,右側で酸味に対して鈍く,左側で塩味に対して敏感に有意差がみられた。このことは,舌縁部の左右では感受性が異なるということ,また,各味質に対する感受性が一般に提唱されている部位差とはやや異なることを示している。4)味覚検査を繰り返すと,感度が同じか,上昇する人が多く,学習効果が認められた。
- 島根県立大学短期大学部の論文
- 1995-03-30
著者
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