V.ウルフ「ジェイコブの部屋」における死テーマの分類
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
これは、ヴァージニア・ウルフの作品「ジェイコブの部屋」について、彼女の死に関連すると考えられる語句、文章を選び、これらを大きく16の項目に分類したものである。そもそもこの作品は、作品全体が、いわば死世界であり、人間や世の中のスケルトン的状況を描いたものであって、こうした作品から、ことさらに死テーマを選ぶことの無意味さをも考えたが、ウルフの全作品を通じての死を探るという観点から、一種、二重作業とも思える小表をまとめたものである。結果はいつものことながら、まことに平明、浅薄なものに終わってしまった。とはいうものの、一作ごとに、少しずつではあるが、ウルフの死という大きな山のほんの一角の土を掘りくずした感がないでもない。使用したテキストは、"Jacob's Room" (The Hogarth Press 1949)版であり、各語句の末尾の( )内の数字は、上記テキストの頁数を表わす。代名詞その他について、必要とするものには指示する対象物をその後に指摘した。またほとんどの語句を一項目に属せしめたが、やむなく多項目にわたる場合にはその旨明記した。
- 島根県立大学短期大学部の論文
- 1978-03-28
著者
関連論文
- V.ウルフ「燈台へ」における死テーマの分類
- V.Woolf「燈台へ」 : A Shawl or a Skull?
- V.ウルフ「ダロウェイ夫人」 : 分身セプティマスの真実
- V・ウルフ「ダロウェイ夫人」における死テーマの分類
- V・ウルフ「ジェイコブの部屋」
- V.ウルフ「ジェイコブの部屋」における死テーマの分類
- V・ウルフ「ジェイコブの部屋」における小説技法
- V.ウルフ「夜と昼」におけるヒルベリー夫人
- V・ウルフ「夜と昼」 : 崩壊の文学
- V・ウルフ「夜と昼」における死テーマの分類
- 「船出」のテーマにあらわれるウルフの心象
- 「船出」における小テーマの分類
- 「船出」における主要テーマの分類
- 「船出」における死テーマの分類