大腸内視鏡検査施行中に急性虫垂炎を発症した1例
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概要
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症例は78歳,男性.平成15年5月2日腸管前処置をムーベン法で行い大腸内視鏡検査を施行した.検査中から下腹痛を認めたが一旦帰宅した.その後腹痛は増悪し5月3日当院救急外来を受診した.画像所見上内視鏡による大腸損傷を疑わせる所見は認めず入院の上保存的に経過観察を行った.しかしspiking fever,下腹部に筋性防御が出現し5月4日手術を施行した.虫垂が炎症性に腫大し穿孔も認め,虫垂根部には小便塊が嵌頓しており虫垂炎発症の原因と考えられた.内視鏡検査のための機械的腸管洗浄が便塊を虫垂根部に押し込み虫垂炎を誘発させた可能性が高いと思われた.大腸内視鏡検査の稀な合併症として急性虫垂炎も注意すべきと思われる1例を経験したので報告した.
- 新潟大学の論文
- 2004-04-10
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