瀬底島のウニヒザラガイ属 4 種の分布
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概要
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沖縄島瀬底島の潮間帯上部の岩礁において, オニヒザラガイ(Acanthopleura gemmata), リュウキュウヒザラガイ(A. loochooana), キクノハナヒザラガイ(A. tenuispinosa), A. milesの4種の水平分布と垂直分布を調べた。水平分布ではそれぞれの種で以下のような波当たりの強弱の勾配に応じた特徴が見られた。オニヒザラガイは島の全周に分布している。リュウキュウヒザラガイは最も波当りの強い海岸を除いてほぼ全周に分布している。キクノハナヒザラガイはおもに波当りの弱い海岸に分布している。A. milesはおもに波当りの強い海岸に分布している。一方, 垂直分布は4種ともほぼ同じ高さにみられるが, 分布の平均高を統計的に比較すると, オニヒザラガイがもっとも低い位置に, リュウキュウヒザラガイガ中ほどの位置に, キクノハナヒザラガイとA. milesが最も高い位置に分布する。これら4種は, それぞれ相当部分重なりながら分布している一方, 水平・垂直空間における分布でそれぞれ独自の範囲を占めていることがわかった。
- 日本貝類学会の論文
- 1996-04-30
著者
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