サンショウウニヤドリニナの種内変異
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概要
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瀬戸内海北部の10地点から採集した標本に基づいて, ハナゴウナ科の一種サンショウウニヤドリニナの殻にみられる変異に関する研究を行った。変異は形態的に3つの"型"に分けられたが, 明確に区別することは必ずしも容易ではなく, 各型の中間形質を示す個体も多かった。各地点における3つの型の組成は, 多くの個体が採集出来た場合にはかなり一定した割合を示した。また調査地域内ではこれら3つの型は例外なくサンショウウニに寄生し, 同一の生態的地位を獲得すると共に, ほぼ同一の生活史のパターンを示していた。以上のことから, これら3つの型は同一種に属し, 種内変異として取り扱うことが妥当であると結論した。
- 日本貝類学会の論文
- 1984-07-15
著者
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