デュシェンヌ型筋ジストロフィーの脊柱管理 : 脊柱の伸展位誘導の試み
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概要
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1989年より,Gibsonらが安定した脊柱変形として推奨しているstraight or hyperextended spineの獲得を目標に,脊柱変形の保存的な管理法である伸展位誘導に取り組んできた.1989年より2005年までに当園で伸展位誘導を実施し,ほぼ終了したデュシェンヌ型筋ジストロフィー患者9例(現在20歳から30歳,平均25.4歳)と主にそれ以前の伸展位誘導を実施しなかった患者7例を対象として選び,退院時の脊柱X線像を用いてstraight or hyperextended spineの出現頻度と側弯のCobb角で両群を比較した.伸展位誘導を行った誘導群はstraight or hyperextended spineの出現頻度88.9%,脊柱のCobb角の平均17.4±17.2度,伸展位誘導を行わなかった非誘導群はstraight or hyperextended spineの出現頻度28.6%,脊柱のCobb角の平均42.0±24.1度で,共に両群に有意差を認めた.獲得されたstraight or hyperextended spineは退院後も維持され,確認できた6例では脊柱変形はCobb角20度以下であった.伸展位誘導はデュシェンヌ型筋ジストロフィーの脊柱管理に有効である.
- 2006-07-18
著者
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